ADHDは趣味が続かない。
そんな悩みを持っているADHDの方が、
口をそろえて言うことがあります。
”集中力が続かない”
または
”他のことに目移りしてしまう”
丸一日休みがあって
趣味をするための時間も確保できているのに、
その日の終りになってみると
何も進んでいないことに気づく……。
本を読み始めて1ページ目で飽きたり、
やる気を出しても20分経ったら
ネットサーフィンをし始めたり。
でもそれはADHDの方の多くが悩んでいることなので、
あなたが苦しいのも当たり前なことなのです。
なぜならADHDには逃げグセがあり、
面倒なことや苦しいことから逃げたくなる
傾向があるからです。
当然、好きな趣味からも逃げたくなることがあります。
しかし悪いことばかりではありません。
逃げグセがあることを自覚すれば対策もとれます。
そうすればすぐに諦めることなく、
趣味をより深めることができるようになります。
そのため今回はこの”逃げグセ”を対策し、
趣味のやる気を続ける方法を紹介します。
ADHDのやる気が出ない原因
ADHDの脳は常に100%近く働いているから
ADHDの逃げグセは
というパターンが1つあります。
疲れやすいから、
疲れることから逃げたくなるのは
筋が通った話ですよね。
なぜ疲れるかというと
頭の中で嵐が起きていると例えられるくらい、
ADHDの脳内は活発に働いているために
疲れやすくなっています。
理性的な判断をするための力が残されていないのに、
やる気を出そうと思えるはずがないですよね。
まず最初に休息が必要で、一休みした後
行動し始めるくらいが丁度いいと思っています。
仕事から帰ってきて、
すぐに何かに取り掛かるというパターンだと、
すぐにバテてしまうこともあるでしょう。
だから焦らず小休憩を挟んで、
細かくリラックスしてから
行動し始めるでも全然いいんです。
ADHDがやる気を出すための対策
そもそもやる気ってエネルギーを使います
エネルギーをためるためにも
- 寝る時間を増やす。
- 睡眠の質を高める。
- 栄養をとる。
- 体力を増やす。
これらが欠かせません。
体力を増やすのはインドア派の人の場合、
運動をすること自体に大きなやる気が必要です。
ですから年単位の時間をかけてもいいから
ちょっとずつやることで、
将来の体力向上を目標とすることはできます。
すぐに効果が表れないと不満を覚えてしまいますから、
運動自体が苦手なタイプは
気長に改善するくらいがいいです。
ADHDの逃げグセを改善する方法
逃げグセをなくすことはできませんが、
逃げグセの特徴や行動パターンを知り
良い結果が得られることが改善になると思っています。
1度、あなたの生活するスペースを見渡して下さい。
目に見えるところに誘惑がどれだけあるでしょうか。
本棚には漫画があって、いくつかゲームが置いてあり、
スマホやパソコンを開けばYou Tubeにアニメ、
映画が見れる状態があると思います。
他にもあるならば、もっと大変……!
そんな娯楽に囲まれた状態で、
趣味をするっていうのは大変なことなんです。
行動する前にいくつもの選択肢が現れて、
最初から『趣味をする』という選択肢を
とれる人ばかりでしょうか。
意思の強い健常者でも難しいです。
マリオカートやどうぶつの森に
何時間もハマる人間が大勢いるのは、
この世に誘惑が多いことの証拠ですし(笑)
目移りしやすい発達障害者は、
目に見えるもので判断し行動する傾向があります。
そのため、目に見えるところの娯楽を
片っ端から排除していくと行動の選択肢が減るので、
やりたいことにたどり着きやすくなります。
娯楽を排除して迷わなくする方法
ネットサーフィンで時間をつぶしてしまう方向け
ネットサーフィンで時間をつぶしてしまいがちな方は、
スマホで好きなサイトをショートカットや
ブックマークしている場合は消すことです。
好きなサイトにワンタップでアクセスできれば、
行動に移すハードルが低いため
ついついサイトで時間を過ごしてしまいます。
でもショートカットを消して毎回
検索する必要を求められれば面倒です。
だんだんサイトに行くこと自体が面倒だと思い始め、
好きなサイトで時間をつぶすよりは
別のことをしようという判断を
無意識に取りやすくなります。
You Tubeで時間をつぶしてしまう方向け
You Tubeのお気に入りチャンネルを
解除するのも良い方法です。
新しい情報が更新されていると、
見てしまうのは当然ですが
ADHDは最初に見ていたものから横道にそれて
どんどん脱線して一日が過ぎてしまいます。
You Tubeのオススメ機能は馬鹿にできませんからね。
最初は料理のレシピを見ていたのに、
2時間後には好きなゲーム実況動画を見漁っていた、
なんて人もザラにいるくらいです。
好きな人のチャンネルを解除しても、
たまに見に行ってしまいますけれど
見に行く頻度が減ればその分の時間を
別のことに割けていることになります。
数ヶ月かけて最終的に効果のある方法になります。
漫画やゲームで時間をつぶしてしまう方向け
漫画やゲーム機は押入れの奥にしまいます。
PCのデスクトップ画面にゲームがあれば
最低限のショートカットだけを残して、
他のショートカットはファイルに入れておく。
簡単なことなんですけれど、
デスクトップ画面に趣味用のスペースができ、
ひとまずキレイにしたという事実が目に見えるので
達成感を感じることができます。
誘惑の選択肢を減らし続けていった結果
ぼーっとするか、趣味をするかの
選択肢だけになります。
ぼーっとするのに飽きてきたタイミングで、
1分だけでいいので趣味に手を出しましょう。
1分です。
5分、10分でもなく、
ハードルが高くない数字を最初に心がけます。
そして趣味を1分やってみて
もう少し続けられそうなら、
もう少しやってみます。
5分続けられたら、もう10分。
10分続けられたら、もう30分。
たとえ少ない時間でも趣味をやった自分を褒めて、
何か進んだことがあれば
それを良いことだと認めて下さい。
趣味は楽しく、良いものだと
身体が覚えるまでが大変ですけども、
この積み重ねが趣味を長続きさせます。
やる気が毎日続かないことを前提にする
やる気が毎日続かないのは当たり前です。
次の日は次の日でやる気を出す仕組みが欲しいです。
昨日はやる気があったからといって、
今日もやる気があるかというと
そんなことはありません。
1日経てば気持ちはリセットされると思い、
毎回やる気を取り戻す時間が必要になります。
ただし
前日に趣味の時間を費やし過ぎて疲れたらならば、
何もせずに寝てもいいでしょう。
1日だけ見れば何もしない日になりますが、
一週間のうち趣味に費やす日があれば
休みの日があってもいいはず。
趣味ならば休みを入れたからといって
誰かに怒られるわけじゃないですし。
細く長く続けばそれだけ自分の良いところも
見えてきます。
趣味とはいっても、
一筋縄ではいかないADHDだからこそ、
逃げグセを利用し趣味に入れ込んでほしいと思います。