発達障害の一種とされるADHDは、『不注意』が主な特徴です。
だれでも仕事でケアレスミスを経験することがありますが、ADHDの方はその頻度が非常に高く、どれだけ意識していてもケアレスミスが起きてしまうという特徴があります。
ADHDは長い間子供の病気だと考えられていましたが、近年では『成人のADHD』が注目されるようになりつつあります。
そこで
ということについて考えていきます。
そもそもADHD（注意欠陥多動障害）とは？
ADHDは注意欠陥多動障害とよばれる病気です。
注意力が散漫になり、集中力が持続せず、ケアレスミスを繰り返してしまうというのがADHDの大きな特徴です。
そんなADHDをあえて病気と表記したのは、『治療の方法がある』からです。
ADHDは遺伝的な要因などが関連することで、脳の機能に問題が生じることで発生することが分かっています。
こちらの記事でもなぜ脳の問題が”ADHDの疲れやすさ”につながるかを紹介しています。
そんなADHDの診断は、以下のようなチェック項目で行われます。
• 「不注意」と「多動-衝動性」が同程度の年齢の発達水準に比べてより頻繁に強く認められること
• 症状のいくつかが12歳以前より認められること
• 2つ以上の状況において（家庭、学校、職場、その他の活動中など）障害となっていること
• 発達に応じた対人関係や学業的・職業的な機能が障害されていること
• その症状が、統合失調症、または他の精神病性障害の経過中に起こるものではなく、他の精神疾患ではうまく説明されないこと
参考）DSM-5
このように、ADHDは『注意力の低下によって仕事などの日々の活動に問題が生じている状態』なのです。
では、仕事のケアレスミスに悩む成人ADHDの人は、どうすればより良い生活ができるのでしょうか？
成人ADHDならではの悩み
注意力が低下してしまうことで、仕事でケアレスミスを連発してしまうというのが、ADHDを抱える多くの人の悩みです。
子供の頃であればケアレスミスが周りに影響することは少ないです。（もちろん場合によります）
しかし、成人の場合、特に仕事でのケアレスミスとなると、『病気だからという言い訳ができない状況』も少なからず出現してしまいます。
『これ以上仕事を続けられない』『どうしよう』と悩んでいる人はとても多いです。
では、仕事のケアレスミスに悩む成人ADHDは、どうすれば良いのでしょうか？
結論としては『退職と転職』です。
退職してベストな職場を探すこと
成人ADHDとってベストな職場環境を探し続けることが重要です。
自分にあった環境が見つかるまで、諦めずに探すことが重要です。
ADHDの人にとってベストな環境を探す際には、『2つのポイント』に注意しましょう。
• 病気に理解がある
ADHDにとってベストな環境とは、『システム的にケアレスミスが防止できる職場環境』です。
テクノロジーの力を利用して、『エラーが最小限に抑えられる』環境に身を置くことで、ストレスを大きく減らす効果が期待できます。
また、『ADHDという病気に理解がある職場』であることは必須条件といってもいいでしょう。
- 本人の意図しないところでケアレスミスが生じてしまう可能性があるということ
- 本人に全く悪気はなく、ミスを改善しようと日々努力していること
などが伝わりやすい環境に身を置くことで、仕事のストレスを大きく減らすことができます。
退職を恐れず探し続けること
確かに、こんな夢のような環境はなかなか見つかりません。
諦めずに探し続けることが重要です。
退職を繰り返すことに罪悪感を感じるのではなく、よりよい職場を見つけることに希望を見出して、理想の職場を探してみて下さい。
『探し続けること』が大切です。
それと次のコラムでは『ADHDの転職ポイント』に触れています。
3分で読める内容になっていますので合わせて見てみてください。
でも、もし今の職場に限界を感じていても、退職する気力がない場合は……退職を”代行”してもらうという方法もあります。
退職に関わる煩雑な手続きを考えるだけで、うんざりしてしまって仕事を辞めるという決断ができずにずるずる……
気持ちはわかります。
職場をやめるといっても苦手な手続きという作業があれば、そこを得意な人に任せるという考え方もあります。
ADHDだと手続き関係が苦手っていう方は少なくないですからね。
無理せず、ご自身を大事にしてください。
『退職を代行してもらう』とは……？
