■目次
1 ADHDの子供は仕事が続かない
1-1 息子に起きた異変
1-2 こんな特徴は要注意
2 自分一人で考えさせないこと
3 まとめ
1 ADHDの子供は仕事が続かない
1-2 息子に起きた異変
笑顔で大学を卒業し、
有名企業に就職を果たしたにもかかわらず、
1年から2年で退職。
会社の雰囲気になじめなかったのかな?
と特に深くは考えていなかったものの、
次の会社も続かない。
短期間の転職を繰り返し、
気がつけば生活に困窮。
そこで、はじめておかしいと気がつく親は結構います。
今や転職は当たり前の時代です。
新天地を求めて新しい会社に就職すること自体、
なんら不思議なことではありません。
一方で、仕事が続かない方の中には
本人の努力では解決できない問題を
抱えている方も存在します。
ADHDの方です。
ADHDの方は一見すると、
知能は一般の方と同じかそれ以上。
話していても特別に注意しなければ気がつきません。
しかし、仕事の方法や進め方をじっくり観察すると、
他の方はできることでも、なかなかできない。
そして、徐々に周囲の信頼を損ねて
職場の居心地が悪くなってしまい、
転職を繰り返してしまう方が存在します。
私の知人の話ですが、
30代を超えてからADHDと診断されました。
しかし彼の場合、親がADHDの症状を理解できず、
仕事が続かないのは、あくまでも彼の努力不足、
辞め癖がついているなど、
本人に起因する問題であると責め続けました。
結果として、彼は気持ちが追い込まれ、
せっかく上手くいっていた会社を
辞めて引きこもり生活に入ってしまいました。
2-1こんな特徴は要注意
最近は、ADHDの症状が広く知られるようになったため、
理解できる方も増えましたが、
まだまだ情報が浸透したとはいえません。
そのため私の知人のように
親まで我が子を追い込んでしまい、
辛い思いをさせてしまうケースもあります。
もし、あなたのお子様に以下の症状が見られる場合、
医師に相談するなど、
本人へ救いの手を差し伸べる必要があるでしょう。
・よく忘れ物をする
・じっとしていることが苦手
・話の要点をまとめるのが遅い
・予定を立てることが苦手/予定を忘れる
これらの症状のすべてが当てはまる場合もありますし、
一部だけ表れる場合もあります。
ADHDの症状は、成人すると治まってくる場合があり、
見抜くことが難しい場合があります。
2 自分一人で考えさせないこと
先ほどの私の知人の話に戻りたいと思います。
彼は、どうすれば仕事を続けられるのでしょうか?
そのための方法は、二つしかありません。
一つは、自分自身が
ADHDの症状と上手く付き合ってゆく方法。
自分の症状に向き合い、
あくまでもADHDだから仕方がないと決めつけるのではなく、
苦手なことを別の方法で解決する努力が必要です。
もう一つは、周囲の理解です。
彼は、最終的に就職した会社で、
そこそこ上手く働くことができていました。
しかし、親の理解がなかったのです。
そこが問題です。
ADHDはある種の個性です。
たとえ愛する我が子だとしても、
性格や個性を変えることはできません。
それにも関わらず、親は自分の息子を
「健常者であって障害者ではない」
と決めつけてしまい、
彼の個性を潰してしまうことにつながりました。
もちろん、正確に表現すれば、
ADHDはいわゆる障害者とは異なります。
一つの個性と受け止めて、一緒に寄り添い、
そして苦手な部分をカバーするためには
どうしたらよいのかを考えるべきだったのです。
3 まとめ
繰り返しになりますが、
ADHDは、一種の個性です。
もし、自分の子供が転職を繰り返し、
仕事が続かないタイプだった場合は、
それを責めるのは間違いです。
なぜ続かないのか?を本人と一緒に分析し、
解決方法を考えることが大切なことです。
「仕事が続かない=本人の努力不足」など、
表面的な受け止めかたをしないことが彼の将来を、
そして、幸せな人生を歩ませる方法なのです。