大人になってからADHDかも?……と気になる人へADHDの特徴と症状を紹介。

自分はダメな人間かも?と思ったことはありませんか?

世の中には他人よりも仕事ができなかったり、勉強ができなかったりして落ち込むことが多い人がいます。


もしかしたら、それは発達障害の『ADHD』という病気かもしれません。

この記事では、ADHDの基本的な特徴や症状と紹介しています。

ぜひ、参考にしてみてください。

1.ADHDとは
1-1.ADHDの特徴
ADHDは、不注意、多動性、衝動性の3つの症状によって定義された精神疾患のことです。
1-2.ADHDの不注意とは
ケアレスミスが多く、忘れものや物をなくすことがよくあります。整理整頓が苦手です。

中学生や高校生の頃、授業中にボーッとすることがよくあるのも、不注意の症状です。
また、作業に集中できず、脱線が多いことも特徴的です。

1-3.ADHDの多動性とは
会議やミーティング、学校の授業中などじっと黙ることを求められるところでは落ちつかない気持ちを強く覚えます。

5分、10分の待ち時間が苦手なタイプとも言えます。

1-4.ADHDの衝動性とは

感情的になりやすい軽はずみな行動が目立ちます。

思ったことを口にしたり、衝動的に行動したりします。衝動買いや話相手の言葉をさえぎって、しゃべることがあります。

2.大人になってから発達障害と気づく人とは?
2-1.仕事でADHDと気づくケース
ADHDとは、他人と比べたときに実感することが多い病気です。

小学生の頃は「家族」や「学校の先生」、「同じクラスの友人」があなたのサポートをしてくれるため、ミスが少なかったと思います。

大人になると、「出来て当たり前」であることが増えるため、周囲の人間よりも劣っていることが目立ちます。

ADHDの苦手な「時間管理」、「マルチタスク」、言葉で説明されないルールに振り回されることが増えます。

問題の積み重なりから、「自分はどこかおかしいんじゃないか?」と思い、ADHDだと気づくケースが少なくありません。

2-2.人間関係でADHDと気づくケース
ADHDはコミュニケーションに問題を抱えることがあります。

他人よりもしゃべりすぎることがあります。

また、相手が話をしているにもかかわらず、”衝動的に”自分の話したいことをしゃべってしまいます。

ただし、ADHDは、人の気持ちをくみ取れると言います。この場合は衝動性が問題となっていることが多いです。

ひで
人の気持ちを読み取るのが苦手な場合は、アスペルガーの症状も併発している可能性があります。


普通の人よりも会話が上手くいかないことに悩み、人間関係に消極的になってきた結果、ADHDが発覚するケースもあります。

3.ADHDの依存症

併存症とは……ADHDとは別に存在する病気のことを指します。

3-1.ADHDの不安症

医学的には「不安を感じること」自体が問題の中心にあるものを指します。

3-2.ADHDの強迫症
ADHD当事者が次の特徴に当てはまっていることを確認します。

  • こだわってしまうこと
  • 行動を繰り返すこと

この2点に悩まされているとき、強迫症とされるときがあります。

3-3.ADHDのうつ病
ADHDとうつ病はいくつかの症状が似ているので、医者でも間違える可能性があります。

  • 睡眠時間が他の人よりも長い
  • 常にだるさがある
  • 死にたくなる
  • 日中イライラすることが多い

などなど、ADHDだと思っていたら、うつ病も発症していた……なんてこともあります。

3-4.ADHDとアスペルガー障害(ASD)
アスペルガー障害とは人間関係、コミュニケーションに主な特徴が表れます。

  • 1つのことに固執したり、決まったことをしたがる
  • 日常生活に困難を覚えている
  • 障害が知的障害や全般的な発達の遅れでは説明できない

これらの症状が当事者にみられる病気です。

ADHDだけの場合よりも、不注意や多動性など、問題が表面化しやすいことがわかっています。

ひで
アスペルガー障害を抱えるADHDの人は、知能指数が高くても、社会的な問題行動を起こしやすくなります。

3-5.ADHDの学習障害

学習障害とは最新の医学界では「限局性学習障害」とも言われています。

読む、書く、計算するのどれかに困難を示す発達障害です。たとえば、

  • 単語を正確にスラスラと読めるかどうか?
  • 文字の書き取りは苦手でないか?
  • 算数の文章問題のような、考える力が必要な問題に困難を覚えていないか?

という質問に心あたりがあれば、学習障害を疑ったほうがいいでしょう。

3-6.ADHDの発達性協調運動障害
発達性協調運動障害は不器用、運動が遅い、運動が正確にできない症状が表れます。

当てはまるものがないか見てみてください。

  • 声を出すこと、箸やフォークの使い方に苦手意識がある
  • 洋服のボタンのはめ、外しが苦手
  • 字をキレイに書けない
  • リコーダーなどの手先を使うことが苦手
  • ハサミやカッターを使うことが苦手

これらの症状が見られます。

3-7.ADHDのチック症(トゥレット症候群)
チック症とは突発的、急速、反復性、不規則な運動や発生をしてしまう病気です。

やらなくていいのに、習慣的に行ってしまうことに心あたりがあれば、疑ってみてください。

よく聞く症状としては

  • 突然耳をふさいでしまう
  • 風邪をひいているわけでもないのに、ゴホゴホとせきをする
  • のどを鳴らす
  • 首を振る
  • 顔をゆがめる
  • まばたきが異常に多い
  • 鼻をすする

自分の力では止められない、やらないと落ち着かない症状になります。

3-8.ADHDの睡眠障害
睡眠障害とは、眠りにつくことが困難で夜中に目が覚めてしまう症状です。

朝に起きるのが苦手で日中にひどく眠くなる症状があれば、睡眠障害かもしれないです。

また、睡眠時無呼吸症候群(いびきをかく症状です)、むずむず脚症候群やナルコレプシーという症状が合併していることもあります。

まとめ

ADHDの特徴、症状、併存症を浅く広く紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか?

もう少しADHDについて知りたいと思いましたら、今回の記事で参考に使ったこちらの本をオススメします。

注意欠如・多動症-ADHD-の診断・治療ガイドライン 第4版

こちらの本は、精神科医も参考にして診断することもある専門書です。

「ADHDについてさらに知りたい!」と気になったら、ぜひ手にとってみてください。