ADHDの方が仕事で忘れやすい置き忘れ、予定忘れ、ケアレスミスについて原因と対策をご紹介します。

ADHDの方が仕事で忘れやすい置き忘れ、予定忘れ、ケアレスミスについて原因と対策をご紹介します。

1.ADHDの方が仕事で忘れやすい3つのこと

1-1.置き忘れ
ADHDの方は、免許証や自宅の鍵など大切なものを紛失してしまうことが多いと言われています。

仕事上の書類や道具などをなくしてしまうこともあります。

1-2.予定忘れ
予定の管理が苦手な方も多くいます。

大事な会議の予定を忘れてしまったり、人との約束を忘れてしまったりします。

1-3.ケアレスミス
仕事上のちょっとしたミスが頻繁にあることに悩まれている方も多いです。

例えば頼まれごとを忘れていたり、作業に必要な工程が抜けてしまったりします。

2.置き忘れへの原因と対策

2-1.置き忘れてしまう原因は不注意
置き忘れの原因は不注意です。

不注意は状況により、さらに起きやすくなります。

たとえば気が焦っていたり、別のことに気をとられてしまったり、新しい作業をする時など普段と違う状況は要注意です。

2-2.置き忘れを未然に防ぐ対策
置き忘れを未然に防ぐ対策として、不注意が起きやすい状況をできるだけつくらないようにします。

気が散らないようにながら作業を行わない、慣れない作業をする時はいつも以上に慎重にするといったことが対策になるでしょう。

気をつけるべき状況をあらかじめ意識することが大切です。

また鍵や財布など普段から持ち歩くものであれば、チェーンなどを使って身につけておくのもいいですね。

2-3.置き忘れてしまった時のための対策
置き忘れを完全になくすことは難しいので、置き忘れてしまった時のためにあらかじめ対策しておくのも有効です。

たとえば名前や住所を明記しておくと、無くしてしまっても手元に戻ってきやすいです。

一緒にいる人に「忘れていたら声かけてね」と一伝えておくなど周囲の人の力を借りることもできますね。

3.予定忘れへの原因と対策

3-1.予定忘れには3つの理由がある
一言で予定忘れと言っても、「なぜ予定を忘れてしまったか」という原因によって、対策は変わってきます。

ここでは予定を忘れてしまった原因を3つに整理してみます。

・聴覚情報(耳で聞く)が苦手で、そもそも口頭で伝えられた予定を覚えていない
・予定の情報を頭の中で整理できていない
・予定は理解しているが、思い出すべきタイミングで思い出せない

これらの原因が考えられます。

それでは対策方法を見ていきますね。

3-2.視覚情報で理解する
ADHDの方には聴覚情報が苦手な方も多くいらっしゃるのですが、そういった場合は視覚情報(目で見る)で予定を確認すると、理解しやすくなります。

例えばカレンダーやスケジュール張、予定表など目に見える形で確認するとよいでしょう。

3-3.情報の整理をする
予定の情報を整理するためには、頭の中で段取りが必要です。

ADHDの方は「予定にどの順番で取り組めばいいか」「時間配分の目安をどうするか」といった段取りが苦手であると言われています。

段取りを組むためには予定に必要な作業を書き出してみると、全体を理解しやすくなります。

その中で優先順位をつけたり、必要な時間を予測すると予定の具体的なイメージが持ちやすくなります。

3-4.予定をタイミングよく思い出すためにできること
予定を忘れないためには、思い出すタイミングも重要です。

タイミングよく予定を思い出すためには、目につくところに予定を書いて付箋を貼っておく、携帯のリマインダーアプリをセットしておくことで対策ができるでしょう。

PCにメモを貼ったり、ホワイトボードを使ったりするなど、自分の働いている環境に合わせた工夫ができるとよいですね。

4.ケアレスミスへの原因と対策

4-1.ケアレスミスの原因
ADHDの方は注意力が散漫になりやすく、仕事上のケアレスミスが多いと言われています。

小さなミスも積み重なると、上司に怒られたりクレームになったりと対人関係を悪化させる原因になることがあります。

4-2.自分のミスのパターンを把握しよう
ケアレスミスを無くすためには、自分のミスのパターンを把握することから始めます。

たとえば「他のことに気をとられ、取り組んでいる仕事を途中で忘れてしまう」といった場合には、自分がやっていることをメモにしたり、終えるべき仕事をチェックリストにするなど対策ができます。

「注意されたことを繰り返してしまう」場合には、ノートにまとめ繰り返し確認すると、記憶に残りやすくなります。

自分のミスを認識し、ミスを減らす仕組みづくりがポイントになります。

まとめ
今回の記事ではADHDの方が仕事で忘れやすいこととして、物の置き忘れ、予定忘れ、ケアレスミスを中心に原因と対策についてご説明してきました。

ちょっとした工夫の積み重ねが仕事の成果につながりますので、特性や職場の環境に合わせて取り入れていただければと思います。