ADHDで居眠り?睡眠障害とADHDの深い関係と改善方法

■目次
1 ADHDで仕事中に居眠りしやすい原因
1-1 居眠りでトラブルに
1-2 ADHDが陥りやすい睡眠障害
1-3 セロトニンに関係
2 居眠り/睡眠の悩みを改善する
2-1 薬を使う
2-2 体内リズムは崩さない
2-3 思い込みを捨てる

1 ADHDで仕事中に居眠りしやすい原因

1-1 居眠りでトラブルに

ADHDなのではないか?

仕事中に強い眠気を感じて
居眠りしてしまう方の中には
ADHDが疑われる方がいます。

仕事中の居眠り以外にも、
目覚めが悪い、なかなか寝付けない。

一見するとADHDとは
異なる特徴のように見えますが、
ADHDでも居眠りや睡眠障害が
発生することがあります。

就寝時間に布団に入っても、
なかなか寝付けない。

眠っても途中で起きてしまい
慢性的な寝不足。

睡眠不足がたまってゆき、
ついには仕事中に居眠りをして、
上司や同僚から「やる気がない!」と
誤解されてしまう人がいます。

1-2 ADHDが陥りやすい睡眠障害

このように、
寝不足が慢性化してしまうことを
睡眠障害といいます。

特にADHDの方は、
睡眠障害を煩っている方が多く、
仕事に影響してしまい、
働きにくさを感じてしまうことが多いようです。

睡眠障害はいくつか種類があります。

なかなか眠れない「入眠障害」、
寝付いても途中で起きてしまう「中途覚醒型不眠症」、
寝過ぎてしまう「過眠症」、
体内時計が崩れてしまう「概日リズム睡眠障害」があります。

これらが同時に現れることもあり、
睡眠薬が欠かせない方も多いのが特徴です。

1-3 セロトニンに関係

なぜ、ADHDの方に睡眠障害が多いのでしょうか?

その原因ははっきりとは分かっていないものの、
セロトニンと呼ばれる
神経伝達物質が関係しているのではないか?と
言われています。

人間は、メラトニンと呼ばれるホルモンで
体内時計を管理しています。

このメラトニンをつくるために
必要なのがセロトニンです。

ADHDの方は、脳内でセロトニンを上手く作り出すことができません。

結果として体内リズムを管理するメラトニンも
作られにくい傾向があると言われています。

本人の努力だけでは、居眠りや寝坊、
夜更かしなどの睡眠に関わるトラブルを
解決できないことが分かりますね。

2 居眠り/睡眠の悩みを改善する

2-1 薬を使う

ADHDの方の居眠りや睡眠の悩みは
本人の努力では解決しません。

医師から不眠症や入眠障害など、
睡眠障害を改善するための薬を
処方してもらうことも必要です。

そのために現在は、ストラテラや
トリアゾラムといった薬が開発されています。

また、以前の薬に比べて副作用も
軽減されていると言われていますから、
医師の指示に従いながら服用することも選択肢の一つです。

2-2 体内リズムは崩さない

ADHDの方に限らず、
体内リズムが崩れやすい「遅い時間の食事」や、
「就寝前のスマートフォンの使用」など、
明らかに体に悪い生活習慣は改善すべきです。

一般の方よりも体内リズムが崩れやすい傾向にあるからです。

ちょっぴり油断して夜更かししたり、
スマートフォンのブルーライトを見るだけで、
すぐに体内リズムが崩れてしまい、
睡眠障害に陥ってしまいます。

食事は睡眠の3時間以上前に済ます。

どんなに遅くても午前0時前には就寝する。

毎日、同じ時間に起きて太陽の光を浴びる。

適度な運動を心がける・・・。

当たり前のことかもしれませんが、
その「当たり前」を崩さないように心がけましょう。

2-3 思い込みを捨てる

職場で仕事中に居眠りをしてしまい上司から怒られた・・・。

寝られない日が多く、
今日は寝られるのかどうか不安になる・・・。

「寝られなかったらどうしよう・・・」
という恐怖心に取り憑かれる場合があります。

また、睡眠を取ること自体に恐怖心を感じてしまう。

このような症状を「恐眠症」と呼びます。

自分自身で寝られない心理状態を作ってしまい、
恐眠症を発病してしまい
さらに寝られなくなる場合もあります。

このような場合は、
「○時間寝なければならない」
「明日は会社にいかなければならない」など、
自分の中でマイルールを作っていないかを確認しましょう。

人間は、深い睡眠であれば、
4時間寝れば問題ないと言われています。

また、有給が残っていれば、
会社を休むことも悪いことではありません。

このように、睡眠に対する恐怖心を
取り除いてあげる努力をすることで、
睡眠障害の悩みを解決することは可能なのです。