■目次
1 すぐに忘れてしまう悩み
1-1 記憶力がない人の特徴
1-2 なぜ、ADHDは記憶力が悪い?
1-3 注意不足と過剰集中
2. 記憶力を高める
2-1 ADHDでも記憶力を高めるコツ
2-2 まずは検索してみる
2-3 記憶の蓄積を増やす
1 すぐに忘れてしまう悩み
1-1 記憶力がない人の特徴
「頭のメモリーが少ないね・・・」。
このようなことを言われたことはありませんか?
メモリーとは記憶容量のこと。
つまり、頭のメモリーが少ない=記憶力が悪い人
ということです。
非常にショッキングな言葉ですが、
職場の上司や取引先の担当者は容赦がありません。
このような言葉をかけられて
とても心が傷ついた方も多いのではないでしょうか?
人によって記憶力には程度の差があります。
記憶力が高い人もいれば、
記憶が苦手な人もいます。
それ自体は致し方ないことです。
しかし、もし、仕事に
支障が出るほど記憶力がないとしたら、
それはADHDが関係しているかもしれません。
1-2 なぜ、ADHDは記憶力が悪い?
出だしから、
記憶力がないと書きましたが、
半分は正しく、半分は誤っています。
詳しくご説明すると、
ADHDの方は決して記憶力が悪い訳ではありません。
どちらかというと、
記憶力に偏りがあると言われています。
好きなことに対しては、
並々ならぬ記憶力を発揮する一方で、
興味がないことに対しては、
まったく頭に残りません。
なぜなのでしょうか?
1-3 注意不足と過剰集中
ADHDの方の特徴をご説明するときに、
注意不足の問題は切っても切り離せません。
しばしば、ADHDの方はケアレスミスが多いと言われます。
書類に誤字脱字が多い、
不用意な発言をしてしまい、
空気が読めないと言われるなど、
細かい注意や気配りができないためです。
それらが積み重なって「仕事ができない人」
といった印象を周囲へ与えてしまいます。
つまり、目の前のことに対して集中力が足りない状態です。
一方で、興味があることや、
得意なことに対しては
過剰に集中をしてしまう癖があります。
例えば、テレビに熱中してしまい声をかけても全く反応がない。
このようなことが頻繁にある方は、
ADHDの傾向があると考えられるのです。
集中力の偏りはダイレクトに記憶力に直結します。
あなたも経験があるはずです。
大好きな漫画のキャラクターは全部言えるけれど、
まったく興味がない学校の授業は覚えられない。
ADHDの方は、このような傾向が一般の方と比べて強いのです。
2. 記憶力を高める
2-1 ADHDでも記憶力を高めるコツ
ADHDの方は興味があることに対して過剰に集中する一方で、
興味がないことに対してはまったく集中力がないと書きました。
では、どうすれば記憶力を高めることができるのでしょうか?
実は、興味がない理由に注目してみると解決策が見えてきます。
なぜ、興味がないのでしょうか?
それは、その分野の知識が乏しく、
理解するために頭を使う必要が
あるからではないでしょうか?
これは、脳科学的にも正しく、
ある程度、知識をもった分野に関しては、
誰でも興味をもつことができます。
反対にあまりにも知識や理解がないと、
それを理解するために労力を使うため、
疲労感となって、興味を持てません。
つまり、インプット(情報収集)を増やすと
興味を高めることができます。
2-2 まずは検索してみる
インプットと書きましたが、
難しいことをする訳ではありません。
単純にネットニュースなどを読みながら、
分からない情報が出てくるたびに
ウィキペディアや辞書を使って調べるようにしましょう。
さらに、ウィキペディアや辞書の中に
分からない言葉やキーワードが出てきたら、
さらにその情報を詳しく調べるといった具合です。
情報を連鎖的に調べていって
情報収集する癖を身につけましょう。
もちろん、すべての情報を覚える必要はありません。
単純に「分からない→調べる」を
繰り返すだけで大丈夫です。
2-3 記憶の蓄積を増やす
この方法を繰り返すだけで、
徐々に記憶が断片的に残っていきます。
そして、繰り返すことにより、
蓄積してゆくでしょう。
断片的な記憶が蓄積したとき、
その記憶はあなたにとって強い武器になるのです。
そして、どんな仕事でも、
その知識を使って理解しやすくなるので、
あらゆることに対して
興味を持つことができるようになるのです。
これができれば、
もう記憶力がないと悩む必要はありません。
3 まとめ
ADHDの方は、記憶が苦手です。
しかし、情報収集の仕方を変えることで
記憶力の弱さを補う方法があります。
ニュースや雑誌で気になった情報があれば、
すぐにウィキペディアや辞書で調べること。
調べる癖を身につければ、
すべてのことを記憶できなくても断片的に記憶に残ります。
本当に記憶すべきことができたとき、
これまで蓄積した断片的な情報がつながり、
記憶しやすくなるのです。