■目次
1コミュニケーションが苦手なADHD
1-1 会話や会議などコミュニケーションが苦手
1-2 コミュニケーションが苦手な原因
1-3 上司や同僚から嫌われることも
2 ADHDでも上手にコミュニケーションをとるコツ
2-1 上手に相槌を打つ重要性
2-2 口を開く前に「えっと」をつける
1コミュニケーションが苦手なADHD
1-1 会話や会議などコミュニケーションが苦手
ADHDの方の中には、
職場の同僚との会話に苦手意識を感じたり、
会議が頭に入らずに辛い思いをしている方も
多いのではないかと思います。
会話や会議が苦手・・・。
つまり、他の人と話したり、
逆に話を聞いたり、
コミュニケーションをとることが苦手と
感じてしまうのもADHDの特徴の一つです。
1-2 コミュニケーションが苦手な原因
なぜ、コミュニケーションが
苦手と感じてしまうのでしょうか?
その答えは、ADHDの3つの特徴が関係しています。
1つ目は、多動性。
これは、落ち着きがない性質で、
常に体の一部を動かしていないと
イライラするといった行動です。
2つ目は、衝動性。
思いついたらすぐに行動してしまう性質。
最後に不注意です。
ミスや見落としをしてしまうことです。
他にも特定のことに注意が向いてしまう
過集中と呼ばれる性質が現れる場合があります。
これらの性質が相まって、
相手の話に集中できずに会話が頭に入らない。
話が噛み合わない。
思いついたらすぐに発言してしまい、
周りから失笑を買ってしまうなど、
会話のキャッチボールが
できなくなってしまうことが多々あります。
1-3 上司や同僚から嫌われることも
話を聞いているのか?
空気が読めない発言が多い!
これらの指摘を頻繁に受ける人は、
ADHDの可能性があります。
一般的に、ADHDは医師の診断で
気がつくことが多いのですが、
どの職場に行っても、
上手くコミュニケーションが取れない。
いつも、人間関係が悪化してしまう。
人間関係の悩みをネットで調べて、
自分がADHDではないかと気がつく人も増えています。
いずれにしても、
上司や同僚との人間関係に苦しさを感じ、
ひどいときはうつ病などの
他の精神疾患を患ってしまうこともありますから、
早めに医師の診断を受けたほうがよいでしょう。
2 ADHDでも上手にコミュニケーションをとるコツ
2-1 上手に相槌を打つ重要性
ADHDの方が上手に
コミュニケーションを取れない原因は
いくつかあります。
その一つに、相手の言葉の
一つ一つに意識が囚われてしまい、
会話が頭に入らないクセがあります。
これを解決するためには、
相槌の仕方を工夫する方法があります。
例えば、同僚が
「今日は、●●物産に営業に行って、
その後に、●●商事に電話して・・・」など、
仕事の予定について話しかけてきたとします。
もし、あなたが適切に相槌を打たなければ、
会話はどんどん先へ進んでしまい、
あなたは最終的に「あれ?なんの話だっけ」と
混乱してしまうでしょう。
そんな時は、「●●物産に行くんですね。」
「そして、●●商事に電話するのですね?」など、
相手の会話が次へ進む前に、一つ一つの内容を
確認するようにオウム返しをしましょう。
オウム返しは、主にコールセンターの
オペレータが会話を円滑に進めるために
行っているテクニックの一つです。
この技で相手の会話の速度を
自分のペースへ誘導することができるのです。
これによって、
理解する前に次の会話へ進んでしまった
という悪循環から抜け出すことができます。
2-2 口を開く前に「えっと」をつける
コミュニケーションに悩むADHDの方の中には、
考えるより先に口が開いてしまい、
不用意な発言をしてしまう。
また周囲の同僚から失礼な人という印象を持たれたり、
空気が読めない人という
レッテルを張られたりして
悩んでしまうパターンが多いような気がします。
これは、ADHDの衝動性が原因ですが、
この性質を治すことは容易ではありません。
その代りに、自分で不用意な発言をしないように
ストップをかけるクセを身に着けましょう。
簡単な方法は、発言する前に
「えーっと」や「そうですねぇ・・・」など、
ワンクッション入れることを心がけましょう。
本来は、これらは嫌われることが多い言葉ですが、
取り返しのつかない発言をしてしまう前に、
考えてから発言するクセが身につきます。
もちろん、周りからクセを直すように
指摘される場合があります。
その時は、不用意な発言を止めるための
工夫であることを素直に打ち明けましょう。
そうすることで、周囲からも理解が得られ、
ADHDの方であっても配慮してもらうことができるのです。
まずは、一呼吸置いてみる。
このクセを実践してみてください。