発達障害者は被災したとき、どうすればいいの?

こんにちは。ひでです。

今回は発達障害者が、被災したときの行動方針をお伝えします。

2018年の7月7日に旅行先で、私の家族は被災しました。

後に「平成30年7月豪雨」と名付けられる、記録的な集中豪雨の被災者になりました。

大雨特別警報が発表され、テレビに悲惨な関西の姿が映ったとき、兵庫県豊岡市の城崎温泉にいたからです。

(↓そのときのエリアメールの画像です)

災害の真ん中にいるのに『大雨特別警報』なんて、初めて見た~と警報が発令しても、のんびりしていました(アホですよね…)

 

災害情報を伝えるエリアメールが1時間に1回くらい来て、避難しろ避難しろと言っているのに、です。

翌日に『温泉街の道が大雨で封鎖されそうです(汗)」

と、宿の主人に聞くことになり、一刻も早く逃げようと京都府綾部市、福知山市を通って、愛知県まで車を走らせました。

 


動画では道路の真ん中から、水没しています。私たちが車で通ったときも、このような道がいくつもありました。

 

精神状態の推移

我々発達障害者は反応が他人とは異なります。

まず災害に出くわし、危険性を理解するところから始まりますが→非日常感から興奮して、わくわくします。

「危ない!!」

って感覚よりも、面白さが上回ってしまうんですね。

普段の日常生活を退屈な毎日、もしくは刺激がないと考えており、非日常感を求めていますので。

ただし、このとき目には何も見えていません。

頭の中が非日常感の「わくわく」とした気持ちでいっぱいになるからです。

だから災害が起こったとき、発達障害者の方は他人の行動を真似しましょう。

私の場合は最初の興奮から2時間後に落ち着きました。

周囲の様子が見えてくるまで、映画一本分の時間がかかったんです。

それまでは一緒にいた家族に、やることを聞きっぱなしでした。

ですからあなたも、非常事態にはワクワクしてしまうって性格なら、自分よりも冷静な周りの人を頼りましょう。

しかし災害は問題が発生したり、行き詰まることが少しでもあったりした場合も多いです。

そのときに発達障害者は焦りを覚えます。

周囲の人間よりも、過剰に不安を覚えることがあれば、口を開いてはいけない方がいいです。

周りの人を元気づけようと喋っても、それが逆効果になることもあります。

余計に不安にさせたり、イライラさせてしまったりすることもあります。

そのため、不安を覚えても黙っておくか寝ます。

災害時は、交代で車を運転する状況が来るかもしれないし、車を押したり人手の必要な出来事も起こりうるからです。

そのため、周りの人間をあなたの不安状態に巻き込まないこと、力を蓄えておくことは正しい判断になります。

悪い判断ではありません。10分後にどうなるかわからないから、休めるときに休みましょう。

もし周囲の人間に余裕があって、軽口を言える雰囲気であっても、助からない、ヤバイといったマイナス思考な冗談を避けてください。

恐怖や不安は他人に伝わるし、広がります。あなた自身も、良くない雰囲気を感じ取ってしまうかもしれないです。

そのため、ヤバイときほど明るい話題と、前向きな意見を言うように心がけます。そういったことが言えなければ、黙っていたらいいです。

例を挙げます。

あなたは車で移動中、道路があちこち冠水してしまい、あなたを含めたみんなが途方に暮れる状況があるとします。

このとき、喋らず黙っていることが正解です。でも、他人を気遣って飲み物をすすめたら、少しリラックスした雰囲気になると思います。

黙っていても、他人への気配りはできます。自分のペースで構わないので、気づいたことを実践すればいいんです。

 

生き残るための方針

必要最低限のものとは?

食料、水は必須です。まず確保してください。

第一に生きることです。生きていれば長期間の被災になっても、チャンスが生まれます。

次に確保すべきは、スマホの予備バッテリーです。

災害時は時間が経つにつれて、状況が変わっていきます。それゆえ、最新の情報を知るためにスマホは欠かせません。

さらにいえば余裕があったとしても、バッテリーを多く確保しておくと安心です。

あなたがあまりスマホを使わない人であっても、周りの人間でスマホ依存症くらいの人は電池切れで困ります。

もしかしたら、スマホが使えないだけで極度のストレスを感じるかもしれません。

災害時は、周りの人間の精神状態に敏感になるので、スマホが使えなくてイライラしている人がいたら、バッテリーを分けてあげるといいです。

他人のイライラを解消することで、自分も不安になる原因が減ります。

他人の気分に左右されがちな性格であれば、他人を優先してみるのも平常心を保つコツになります。

災害時は他人とどう関わればよいのか

複数人で被災したケース

災害は1人でいるときに起こるとは限りません。

私のように家族旅行中に被災して、複数人で避難するパターンも十分あります。

このとき生存率を高めるためには、不用意に周囲の人間をパニックにしないことが第一原則です。

発達障害者は余計な一言を言って、他人の気持ちをないがしろにしがちです。

特に、被災中のみんなをまとめている人物のストレスが増えると、イライラのせいで不注意やケンカが増え、結果的に助かるまでのリスクが高まります。

家族であれば父親、友達同士であればまとめ役の方が緊張していたり、不安そうな顔をしていたりしていないか見てください。

もし不安そうな顔をしていたら、その人が『安心』、『リラックス』できるような行動をとってください。

なぜまとめ役が大事かというと、理由は2つあります。

  • リーダー、責任者、まとめ役の判断は生死に直結しやすい。
  • あなた自身のイライラが減る。

リーダーがイライラしていたら、危険な判断をする可能性が高まります。

たとえば、道路が冠水して50センチも水がたまっている中を、軽自動車で無理やり突っ切る判断をとってしまうかもしれません。

その結果、車に水が入り動かなくなって、身動きがとれなくなるということは十分ありえます。

3人以上で被災し、あなた以外にもリーダーを頼っている人間がいる場合、リーダーの負担は人数分だけ重くなっています。

そして、頼っている人間は、リーダーの一挙一動を無意識に気にしています。

リーダーがイライラしていたら、あなただけでなく他のメンバーも不安を覚えて心配したり、イライラしたりします。

そのため、あなた自身が助かるためには、あなただけが食料と水を確保していればいいという問題ではないのです。

つまり、”あなた”が生きるために”リーダー”を優先する。

このような考え方ができます。

食料や水をリーダーに優先することで、あなたの負担は増えますが、とっさの判断や行動が正しいものに近づきます。

平和なときは平等にすることで、みんなの不安を減らせますが非常事態のときは責任者の心身を優先して守ることが大事です。

 

効率良く安全な避難方法とは

  • 自衛隊が助けに来てくれるのを待つ。
  • 脱出ルートを探して、行動する。

基本的にこの2つだと思います。

待つ場合は、あなたも小学生の頃から学んでいるように、安全な場所(地域の体育館や学校、市役所)で待つことです。

しかし、私たちは自分から積極的に避難する方法は、義務教育で学んできていません。

そのため、自分から脱出ルートを探して避難する方法について、詳しく考えていきたいです。

→高台は土砂崩れの心配が少ないところ、ハザードマップがあれば参考にして、ルートを決めます。

警察の場所は、できるだけ把握したいです。

災害用、緊急時用のフォルダをスマホに用意して、災害関連サイトはブックマークしておいてください。

被災地した都道府県のハザードマップ(安全なルートを選び、危険を避けるため)を調べておくと、次の行動がしやすいです。

これらは情報源としてあると便利なものです。

  • 手書きできる地図
  • 浸水想定区域マップ(リアルタイムに教えてくれる)
  • 気象庁
  • 車移動の場合、ハイウェイ情報
  • ツイッター→自分の現在いる都道府県から災害情報が出ていないか、リアルタイムでまとめて調べられる。『都道府県名 大雨』などで検索。

 

警察には、リアルタイムで交通情報が届くので、今まで通れなかったところが通れたり、通れなくなったりしている情報を聞けます。

このとき、紙の地図があれば、脱出ルートのメモが簡単にできるので、持っていると役立ちます。

実際に被災地域を抜け出るための決め手になったのは、地元警察の情報力でした。

『どこどこの道路は復旧作業のめどがつかない』

『この山道はさっき通れるようになった』

Twitterでは、道路の真ん中に大木が倒れている画像が上がっており、その後通れるようになったという情報がなかったので、警察情報が先に新しい情報を持っていたことにビックリしました。

地震、津波、洪水など有事の際は警察の情報に頼るべきです。

他人を助ける場合

ツイッターなどSNSに画像やコメントをするだけでも、同じ地域の人の情報になるので、助けになれます。

ただし、二次災害に巻き込まれないように無茶はしないことです。

電話は同じ電話網を使った区域でなければ、別の地域の警察、消防署に電話がかかってしまいます。

地域内で安全な人がいたら、余裕がありそうならお願いするくらいにしたい。親切の押し付けは良くないです。

募金は今回の災害で、ヤフー募金(お金ではなく、Tポイントを募金に使える)というサイトが便利だと思いました。

また、さとふるというサイトで『ふるさと納税』を使って、募金します。

私はコレをしました。募金は1万円からと高額ですが、ふるさと納税は税金を安くできる制度なのでオススメです。

体験から感想

食料、水→コンビニであっても遅延が起こりうるので、早めに買っておきましょう。

被災した当時の京都府綾部市のファミリーマートでは、タバコの配送が遅れているとの情報がありました。

京都府福知山市(冠水などの被害が目に見える地域)のコンビニでは、弁当とおにぎり、パン、ペットフード、モバイル充電器が売り切れていた。

→すぐに食べられるものの需要は高いです。

兵庫県豊岡市(冠水などの被害があまりなかった地域)のスーパーでは、カップ麺を買う人が多かった。

→もしかしたら、食べるものが必要になるかも……

という考えの違いだと思います。

 

人間は、寒さを感じているときと空腹時は、精神的に不安になりがちなので、身体温かくして、食料を絶やさないようにします。

食料が過剰にあれば安心につながるので、被災中は車で移動してる時には、食料を買いだめするといいです。

今回の豪雨は夏にも関わらず、気温が30度を超す天気であり、雨に濡れても曇り続きで身体を冷やしてしまう心配も多かったです。

そのため、夏といえどホッカイロは持っていても困らないと思います。持っていることはなかなかないですが。

車はマフラー内部に水が入らないようにします。冠水で川の水が道に溢れていた場合、車を止めないように走り切ることが大切です。

安全な場所に出たら、車を点検に出して大丈夫か確かめると安心できます。

泥があったら、避けて走ります。泥の上を走ると滑る原因になるため、反対側の車両を待ってもいいから、泥のない道を走るといいです。

土砂崩れの前兆、予兆

  • 水が出ないようなところから、水が出ている。崖の裂け目、民家の敷地でも地面から水が出ていると怖い。
  • 木が傾いている(水分が地面にたまり過ぎているため)
  • 水が引いても、土石流の可能性がある。
  • 石がパラパラと落ちている。
  • 雨が止んで晴れ間が広がっても、後から土砂崩れになる可能性がある(今回の災害でも起きていました)

 

断水の問題

水道管が破裂したり、貯水池に問題が起これば、断水します。

今回の災害では3日目から、大きく話題になっていました。愛媛県では問題が発生して、長らく問題として残るらしいです。

トイレに行けなくなる→応急措置として、お茶の葉、コーヒー豆、芳香剤、トイレの消臭剤をビニール袋に入れて、その中に用を足します。

個人的には吸水性ポリマーを買うといいです。 おむつの材料にも使われており、 これがあれば給水と脱臭行うことができます。

ペットボトルをトイレとして使います。

完全に足下が浸水したら

ペットボトルやビニール袋、布地以外で出来たバッグなど空気がたまる材質のものを手元に置くしかないです。

被災しているときに浮き輪を持っていることはないため、手持ちの道具で泳いで安全な場所に移動することを想定に入れます。

流れがあると、岩や流木などが勢いよく身体に衝突して死ぬので注意です。

家などが何も見えない場所は、最初から川の可能性があるため近づかないことです。もしくは、家が沈み切っている場合もあります。

地盤沈下は道路が沈む、傾くってことが置きます。

一番最悪なのは、道路が行き止まりになってしまうことです。

主要な道路から復旧が始まるため、細い道を通るときはリスクがあることを理解しておきましょう。

安全な場所を確保したらその場所に留まるということも大事です。

下手に動いて危険を冒すことは、それだけ死のリスクが高まります。

第一に安全。生き延びることです。

災害が起こった時点で非日常なのですから、普段通り、いつも通りの考えは通じません。

しかし、いきなり災害に見舞われても、どうしたらいいかわからないので、まずは情報収集が大事です。

いざそうなったときにはまずはスマホを開いて、気象庁のサイトを見てください。