ADHDで仕事を辞めたい!仕事が辛い時は苦手なことから逃げること

■目次
1仕事を辞めたくなる原因
2 改善できるのか?
2-1 ADHDは治らない?
2-2 ADHDは知的障害とは違う
2-3 工夫で乗り越えることはできる
3 ADHDでも働きやすくなるコツ
3-1 ADHDを見つめ直す
3-2 得意分野と苦手分野を書き出す
3-3 苦手なことは切り捨てる

1仕事を辞めたくなる原因

ADHDの人にとって、
どこかの会社へ就職し、
長く勤め上げることに苦しさを感じている人は多いように思います。

その理由の一つが、ミスばかりしてしまい、
上司から評価してもらえない。

そしてもう一つが、
仕事に集中できずに他の同僚と比べて
仕事のスピードが遅くなってしまう。

ミスの多さと仕事のスピードの遅さが災いしてしまい、
上司から怒られてばかりで、
同僚からも白い目で見られる。

ついには「辛い、辞めたい」と感じてしまうのです。

ADHDの特徴は、注意散漫になってしまう(不注意)、
落ち着きがない(多動性)、
思いついたらすぐに行動してしまう(衝動性)の3つです。

これらの特徴が、
職場での居心地の悪さにつながってしまい
本人に仕事を辞めたいと感じさせてしまいます。

2 改善できるのか?

2-1 ADHDは治らない?

ADHDは大人の発達障害の一つで、
薬で症状を緩和することはできますが、
完治させることは難しいと言われています。

風邪などのウィルス性の病気とは異なり、
脳の特性だからです。

残念ながら、集中力を高めたり、
落ち着ける薬を服用することで緩和はできますが、
根本的な原因やメカニズム、そして、
改善方法が解明されていないからです。

2-2 ADHDは知的障害とは違う

ただし、誤解していただきたくないことはあります。

それは、いわゆる知的障害とは異なる点です。

知能は一般の人と同じです。

そして、興味のある分野に関しては、
素晴らしい集中力で高い成果を上げることも可能です。

つまり、得意なことと苦手なことが
凸凹しているだけで、
決して知能が遅れている訳ではないのです。

皮肉にも、周囲から受ける視線や、
自分に対する感情、上司の評価をすべて理解できるので、
職場で苦痛を感じ「辞めたい」と
考えてしまう原因の一つになってしまいます。

2-3 工夫で乗り越えることはできる

一方で、知的障害とは異なる点が、
ADHDの方を救うヒントになります。

「考える力」自体が苦手なわけではないので、
ADHDを自分の欠点として捉え、
欠点を克服する意識を持つことで
乗り越えることができるからです。

ADHDではない人でも、
欠点がない人はいません。

普通の人でも欠点を克服することができるように、
ADHDの人でも自分の欠点を他の得意分野で補うことで、
得意なことが欠点を上回り、
職場でも評価される人材へと成長することができるのです。

3 ADHDでも働きやすくなるコツ

3-1 ADHDを見つめ直す

今の仕事は怒られてばかりで辛くて辞めたい・・・。

もし、そう感じるならば、
まずは、ADHDである自分から逃げずに
向き合うところからはじめる必要があります。

先ほども説明したとおり、
自分の得意分野と苦手な分野を
見つめ直す必要があるからです。

これができなければ、
辛い時間から抜け出すことはできません。

3-2 得意分野と苦手分野を書き出す

見つめ直す方法は簡単です。

まずは、ノートを一冊準備してください。

そして、ノートを開いたら、
1ページの真ん中に縦線を1本引きます。

各行の表題として、
「得意なこと」「苦手なこと」と書きましょう。

行のタイトルを書き出すことも大切なことです。

後で、何を書いているのか
分からなくなることを防止するためです。

そして、自分の得意なことと、
苦手なことを、各行に思いつくだけ
書き出してみてください。

1回ですべて思いつかなければ、
何日かけても構いません。

こうすることで、自分にとって、
得意なことと苦手なことを
可視化できるようになります。

3-3 苦手なことは切り捨てる

そして、最後に重要なことは、
「苦手なこと」はやらないと覚悟することです。

こう書くと、
「苦手なことをしなければ仕事は続けられない」
と感じるかもしれません。

実は、それも思い込み。

会社の仕事は必ずしも
すべてできる必要はありません。

それぞれの得意分野をもちよって
成果を出す場所が会社です。

それなのに、苦手なことに気を取られて
無理な努力するからミスが続いたり、
仕事が遅くなるのです。

自分から積極的に評価を下げるようなものです。

一方、会社で評価を集める人は、
自分の得意分野だけに集中できる人です。

考えてみれば、
経理のスペシャリストは営業ができないし、
営業は経理のことなんてできません。

それと同じで、
あなたも自分な苦手な分野をしなければ、
無理に評価を下げることはないのです。

そのために、ノートに
「苦手分野」として書き込んだことは
極力やらない。

切り捨てることもADHDの方が
前へ進むために大切なことなのです。